伊藤 智子


【東大理Ⅰ 学校推薦型選抜 合格インタビュー】書類作成・面接 合格の秘訣

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合格体験記
【東大理Ⅰ 学校推薦型選抜 合格インタビュー】書類作成・面接  合格の秘訣

こんにちは!
品川区/オンライン 少人数制 大学受験対策
学習塾Dear Hope塾長の伊藤智子です。

今日は、今年東京大学の学校推薦型選抜で理科Ⅰ類(工学部)に合格されたKさんに、 「学校推薦型選抜」のテーマに絞ってインタビュー をさせていただいたので、その記事をお届けします!

Kさんは、中学3年生の終わりから3年間、当塾に通われ、学校推薦型選抜・一般受験の両面から東大を目指しました

一つ前の記事では、東大受験全般についての合格体験記を書いていただいたので、ぜひ合格体験記もご覧ください。(合格体験記⇒こちらです)

駒場キャンパス

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(伊藤)この度は、東大合格、本当におめでとうございます!特に、学校推薦型選抜での合格ということで、まだ歴史も浅く、合格者の数も少ないので、とても貴重な経験をされたと思います。
 合格体験記の中で、『直感的に「私は東大が推薦を通して求めている存在かもしれない!」と感じ、挑戦することにしました』と書いてくれたのがとても印象的でした。具体的に聞かせていただけますか。

(Kさん)私も多くの人と同様に、東大推薦には天才的な能力を持つ人しか合格できないと思っていました。しかし、募集要項には、

 「工学部では、科学技術を通じて、社会の多様な課題を解決することに強い関心を持ち、 専門知識を駆使して社会課題解決やイノベーションを先導する意欲のある学生を求めています。工学を学び、そして未来を切り拓いてみようと思う皆さんの出願をお待ちしています。」 

と書いてありました。この文章を読み、東大は“他人より遥かに秀でた能力”だけでなく”自分の能力を社会貢献に活かす意欲”も評価してくれるのだと感じました

私は中高共にテニス部に打ち込み、コンクール等で受賞したことはありませんでしたが、常に建築に関心を持ち、これからの世界ではどんな建築が求められるのか考えていました。特に当時は、古い建物を壊し新しく建てる工程が環境に及ぼす影響に対して懸念を強く抱いていて、建築・建設の面から環境問題にアプローチしたいと思っていました。また、人間生活を精神面から支えるデザインをデータに基づいて生み出したいとも思っていました。

これらは募集要項中の
 ①科学技術を通じて社会の多様な課題を解決することに対する強い関心
②専門知識を駆使して社会課題解決やイノベーションを先導する意欲
 

にピッタリと当てはまりました。そこで、コンクール等の実績は無くとも、自分の考えや意欲を示すことで合格できるかもしれないと感じたのです。

(伊藤)学校推薦型を目指すことについて、学校の先生は、最初はあまりポジティブな反応ではなかったとお聞きしています。それでも、一般受験と学校推薦型の両方を目指すことを決意した決め手は何でしたか。

(Kさん)1番は、学校推薦型に挑戦してみたいという好奇心だと思います。2つを並行してやるのは大変だろうと想像はつきましたが、“楽だがつまらない道”より、”苦労するがワクワクする道”の方に惹かれました。そして自分でやると決めた以上、学校の先生がどう思うかは気になりませんでした。学校の先生が学校推薦型にあまり積極的ではないのは過去に事例が少ないためでもあり、先生の反応に対して落ち込むというよりもむしろ、自分が合格事例となって後輩が挑戦しやすくなれば良いなと思っていました。また、結局は出願を承認し、推薦書を書き、迅速に出願してくださり感謝しています。

(伊藤)書類作成についてお聞きしたいと思います。書類作成で大変だったこと、工夫したことなど、教えてください。

(Kさん)書類作成で苦労したのは、無駄を極限まで省いて密度の高い文に仕上げることと、自分の抱くイメージを言語化することでした。工学部の場合、志望理由書は400字と800字の2つで、全てを伝えきるには、余計な事を書く余裕は無いと、お分かり頂けると思います。内容を無駄無く削ぎ落としても字数を超えてしまった為、語尾を変えたり、なるべく熟語を使うなど工夫して字数を収めました。また、イメージを言語化するためにマッピングを使い、最初からかしこまった文章を書こうとはせず、思いついたキーワードを書き並べて徐々に仕上げていきました

(伊藤)当塾の学校推薦型選抜対策の添削はいかがでしたか。

(Kさん)Dearhopeの添削はまさに”道標”でした。書類作成は自分の中にあるごちゃごちゃしたアイディアから特に伝えたい内容を選ぶことから始まりますが、書くことに慣れていないと選ぶべきものを見落とし、重要でないことを長々と述べてしまいます。自分で下書きをした時はその誤りに気付かないのですが、Dear Hopeの添削で、大学の教授が知りたいことや教授に伝えるべきことは何かを教えて頂き、書き直すという作業を繰り返して、最終的に自分でも納得できる文章が完成しました。Dear Hopeの添削の良さは、添削を繰り返しても生徒自身の言葉から離れる訳では無いところにあると思います。生徒の言葉を”修正”するのでは無く、数多くある言葉の中から適切なものを”選択”して下さる感覚でした

(伊藤)お役に立ってよかったです!次に面接について聞かせてください。

(Kさん)面接対策をしている期間は、「何を訊かれるのだろうか」、「教授5人を相手にまともな会話ができるだろうか」といった不安が大きく、精神を安定させることが1番大変でした。ただ、経験者から面接官の教授は穏やかで圧迫面接では無いと聞いていたので、そのことを自分に言い聞かせ、自分の想いはきっと伝わると信じて心を落ち着かせていました。また、当日試験会場に行くまでは”I can do it.”と何回も呟きながら歩いていました。(笑)

(伊藤)当塾の面接対策はいかがでしたか。

(Kさん)まず、緊張した時に出る癖を指摘して頂きました。私の場合、緊張すると早口になり、余計な手振りが増え、さらに文が長くなる癖があると教えて頂きました。面接対策の中で意識的に直していくことで、堂々とした態度で本番も臨めました。また、Dear Hopeの面接対策では、私の志望理由書に基づいて本番の質問を予想して下さったのですが、いくつかの質問は実際に東大の面接できかれましたし、本番の質問よりも塾の面接対策で聞かれた質問の方が、深く踏み込んだものだったため、当日慌てることがほとんど無かったです

(伊藤)面接を受けて、東大の先生方との面接はどうだったか、感想など教えてください。

(Kさん)面接官の教授の方々は比較的穏やかで、面接は淡々と進行していきました。緊張したまま入室すると、「リラックスして答えてくださいね」と声をかけて下さったり、面接の最後には、「言い残したことは無いですか?」と尋ねてくださいました。私が用意していたアピールポイントの中では、建築事務所にインターンシップに行ったことと3Dキャドを独学したことへの反応が大きかった気がします。また、「どうしてそう思うに至ったのか」という質問が予想通りきかれたのですが、具体的かつ順序立てて述べられたことは好印象を与えられたと思います。(これもDear Hopeでの面接対策の成果です。)

(伊藤)学校推薦型選抜のプロセスを振り返ってみて、自分では、どのようなあたりが、合格をいただけたポイントだったと思いますか。

(Kさん) 建築への興味が推薦のために作り出した興味なのではなく、自分の”好き”を育んできた結果であることが伝わったことがポイント だと思います。もちろん、ただ好きなだけでは足りないと思いますが、書類にせよ面接にせよ、心から出てくる熱意が大切だと思いました。

(伊藤)最後に、東大の学校推薦に興味がある人に対して、何かメッセージをお願いします。

(Kさん)東大推薦は準備が大変な分、準備すること自体に価値があると感じました。合格したから言うのではなく、受験生の時から、不合格だったとしても良い経験だったと思う自信がありました。自分を見つめ、過去を整理し、未来を真剣に考える機会となったからです。大学に”点数”では無く”個人”として挑戦する、学校推薦型ならではの面白みを味わってみませんか?


インタビューは以上です!Kさん改めて、東大合格本当におめでとうございます!

このインタビューは、東大の学校推薦型選抜だけではなく、国立・私立問わず、学校推薦型選抜、総合型選抜などにチャレンジする人にとって、とても参考になる充実した内容だと思います。

今後の受験生に、特に参考にしていただきたいのが、募集要項を読んだときに、自分の想いや経験がピッタリとあてはまる、と感じたという視点です。

総合型選抜や学校推薦型選抜では、なぜ自分が、この大学・この学部に行くことがふさわしいのかということを、客観的に示す必要があります。その際に大切になるのが、 まず、大学・学部側はどのような人物を求めているのかを知ること。次に、自分がその人物像にふさわしいと示すこと です。

Kさんの場合は、まず直観的に自分は東大が求めている人物像に当てはまるのではと感じ、さらにそれを情熱をもって、客観的に論理的に、東大の先生方に示すことができたからこそ、合格につながったのだと思います。

これを読んでいる皆さん一人ひとりも、総合型選抜や学校推薦型選抜に興味があるならば、きっと、自分の中に、大学に伝えたいもの、思いを抱えているのだと思います。その思いが伝わるように、自分のこれまでの経験や思いを振り返ってみることは、Kさんも言ってくれたように、貴重な経験になると思います。

その伝え方は、私たちDear Hopeでも書類作成、面接対策を通してサポートしています。また、一般対策との両立についてのアドバイス、一般受験対策の学習指導を行っています。

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