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令和の時代 日本語が大切にされる時代へ

Posted by 伊藤 智子 on
塾長日記

こんにちは。学習塾Dear Hope塾長の伊藤智子です。

大型連休がはじまりました。いかがお過ごしですか。

今年になってから、あちらこちらで「平成最後の〇〇!」という文句を見聞きしてきましたが、本当にあと数日で平成が終わるというのは、不思議な感覚がします。

昭和天皇が亡くなられて、「平成」と書かれた札が掲げられる瞬間、私は実家のテレビの前にいました。その時のことは、なぜか今でもよく覚えています。

私は当時は小学校低学年だったので、平成の時代を生きた時間のほうがよほど長いのに、いまだに「自分は昭和の人間」と思っているあたりが、面白いものだなと思います。

今日は、平成の時代が終わるにあたり、いま考えていることを書いておきたいと思います。

令和の時代へ

さて、私が普段接している塾生たちは、「令和の時代に活躍する」人たちです。

令和の時代はどんな時代になるのでしょうか。

これからの時代に活躍する人材には、どんな力が必要なのでしょうか。

元号の改正をきっかけに、こんなことを考える時間が、以前よりも増えました。

誰もが言っているように、これからの時代は、科学技術の進歩のために、人間ができることがロボットに取って代わられて、「人間とは?」「人間の仕事とは?」という問題に直面する機会が増えていくことになると思います。

食事の面では、「人間に必要な栄養源をすべて摂取できるカプセル」のようなものを摂取する人も増えるのでしょうか。

勉強の面では、「知りたいこと」を瞬時にAIが教えてくれるから知識を暗記することは重要ではない、とされるのでしょうか。

勉強の中でも、外国語については、自動翻訳・通訳の技術がさらに進み、たとえば「自分が話す瞬間に、相手の言語に翻訳して音声を発するスピーカー」がより手近なものになり、学ぶ必要がないと、より言われるようになるのでしょうか。

技術的に進歩すれば、新しい生き方をし、新しい考え方を持つ人の割合が高まってくるのは確実だと思います。もちろん社会全体が100%変わるわけではないと思いますが。

その中で、大切なのは「自分はどういう生き方・考え方を採用するか」という視点だと思います。

先ほども触れましたが、たとえば、これからの時代は、次のような議論が行われると思います。
外国語を勉強したほうが良い? VS 外国語は勉強する必要はない?

どちらが100%正しいということはないと思います。

それぞれに、もっともな言い分があると思います。

だから、「自分で考えて、選択して、その結果を引き受ける」という態度が、より、大事になってくるのかなと思います。

私の感覚では、少なくとも、あと5年くらいは、中高生にとっての外国語学習の重要性は変わらないと思います。特に大学進学においては、英語が重要な科目であることは変わらないと考えられるからです。でも、「あと10年」になると、外国語学習の意味合いが変わってくる可能性が高いと思います。

スキルとして学ぶ、というより、人間としての幅を広げるために学ぶ、という意味合いが強まるのではないかなと思います。

日本語が大切にされる時代へ

ここから先は、ただの私の感覚なのですが、技術が進歩すればするほど、社会が変化すればするほど「日本語(母国語)を大切にする」という流れが生まれると思います。

いろいろな理由でそう感じます。

①令和が『万葉集』から名付けられたことも、何かしら時代の雰囲気に影響するだろう、と思います。

②「英語!英語!」と騒がれた時代が進めば、いずれ揺り戻しが起こるだろうとも思います。

③②と関係しますが、技術の進歩に伴って、「伝達手段」という意味での外国語の習得の必要性がなくなってくる可能性があります。(それでも、外国語を学ぶことに大きな意味はあると、私は考えていますが、それはまた別の機会に。)

④日本語を大切にしていきたい、という私の個人的な思いもあります。

本当は、①、②あたりが一番強い感覚なのですが、ここでは一応、英語講師らしく③についてもう少し書きます。

中身を持つことの大切さ

翻訳・通訳の機械の性能が高まれば、社会の中で外国語を使わなくてはいけない場面が圧倒的に少なくなります。

もし、日本人の多くが持っている「英語が苦手」というハンデが取り払われたとき、「大事なもの」として残るのは、「何を伝えられる人であるか」ということです。

その時に、何も伝えるものがなかったら、「それまで」になってしまいます。

今まで、諸外国と肩を並べるために、「英語を学ぶ」ということを一生懸命やってきた日本人ですが、それは本質的なことではなかったのでは?ということに気づくことになるのかもしれません。

まず日本語で、考えを持っている人になることが、より重視されることになると思います。

大学入試改革で、「思考力・判断力・表現力」が重視されている背景の一つにも、このようなことがあると考えられます。「自分の考えを述べる」「多様な意見をまとめる」といった、〇×をつけにくい種類の出題は、実際に増えています。

(もちろんだからといって、外国語の学習が必要ない、とは、どこにも書いてありませんが。)

日本語を使って、自分の考えをまとめ、伝えたり、相手の意見をくみ取ったりする力が、より大切なものとしてみなされてくると思います。

「日本人なら、誰でも日本語を使えるだろう」と思われるかもしれませんが、そうではありません。大学受験生の小論文や要約問題の答案を見ていると、「日本語になっていない日本語」もたくさん目にします。

自分の思考を深めるためにも、そして、考えを人に伝えるためにも、日本語力は必要です。そういう意味で、若い人には、もっと日本語力を磨いてほしい!と思って指導しています。

ついでに余談ですが、通訳の機械が「通訳しやすい」日本語を話す力は、意外に重要になってくると思います。

「主語、動詞、目的語」などの語順が重要な英語と違って、日本語は(特に会話の中では)語順がいい加減でも、なんとなく伝わるし許されてしまいます。

でも機械にとっては、雰囲気で主語を察知するのは難しいことですからね。

今まで以上に主語、動詞などを意識して日本語の文を作る機会は増える可能性があるのではと思っています。

まだ説明は十分ではありませんが、このようなことから、私は、時代の進歩とともに、「日本語」が大切にされる流れが生まれると思っています。

そうした可能性と未来を見据えて、教育のことを考えていくことは意味があると思っています。

当面の間は、当塾としては、各人の志望校突破のために、英語を強みにできる受験生を育てつつ、同時に、若者の中に、日本語も大切にする気持ちも育んでいきたいと思います。

国語について語りたい方、ぜひ5月19日(日)のセミナーにお越しください。
(詳細はコチラ。残席2名様です。)

それでは今日は、この辺で!

伊藤智子

学習塾Dear Hope
https://dearhope.jp