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新大学入試への対応 思考力・判断力・表現力

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新大学入試への対応 思考力・判断力・表現力

こんにちは!学習塾Dear Hope 伊藤智子です。

2020年度(つまり、2021年4月に大学に入学する学年)からセンター試験が廃止され、大学入学共通テストが実施されるというのは、今の高1生以下の多くがご存知だと思います。

しかし、なぜそのような教育改革が実施されるのか、具体的にどう変わるのかなどは、あまり知られていません。

当塾では2017年の初めよりこれまでに12回、大学入試改革をテーマとしたセミナーや学習会(保護者様、教育関係者様向け)を主宰してきました。

この間にも、新しい大学入試の実施方法ついての細かな変更は数々ありましたが、しかし、大枠は変わっていません。

そこで、今後求められる「新しい学力」を知ることで、みなさんがより良い学びができるよう、これまでセミナーで話してきたことの概要を、このブログでもお伝えしていこうと思います。

大学入試はこう変わる センター試験の廃止、大学入学共通テストの実施

2020年度からセンター試験が廃止され、知識に加えて「思考力・判断力・表現力」を問う「大学入学共通テスト」が実施されます。

これまでセンター試験はマーク形式の出題でしたが、「思考力・判断力・表現力」を問うため、記述式での出題もなされます。

当面は記述式が導入されるのは「国語」・「数学I、IA」。

長期的に、他の科目でも記述式を導入していくことが検討されています。(※変更の可能性もあります。本記事の参照元はこちらの文科省の資料です。)

ではなぜ「思考力・判断力・表現力」なのでしょうか。

「新しい学力」とは 「思考力・判断力・表現力」というキーワードが出てきたきっかけ

従来の“学力”の主な定義は「知識・技能」でした。

しかし、これからの、変化が大きく先の見通せない社会を生き抜くには、「知識・技能」だけでは不十分。

もちろん、知識・技能がベースとして必要なことには変わりはないのですが、新しい時代には、知識・技能を利用しつつ「一つの決まった答えがない問題に、答えを創り出す力」が求められてきます。

知識を覚え、それをマーク形式で回答するだけの勉強では、その力を養うことはできません。

「暗記式の勉強」を超えていく必要があります。

そこで、

「思考力・判断力・表現力」

「主体性を持って様々な人と協働して学ぶ態度」

の2つも、学力の要素に加えることになったのです。

つまり、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って様々な人と協働して学ぶ態度」がこれからの時代の学力の3要素、とされたのです。(「高大接続システム改革会議」最終報告より)

さて、それらを身に付ける教育を実施するためには、大学入試のあり方を変える必要があります。

なぜなら多くの場合、高校教育の内容は、大学入試に照準を当てたものとなるからです。

大学入試はそのままで、高校教育の内容だけ変えようとしても、結局、中身のない改革になってしまいます。

そこで、まずマーク形式で知識を問うセンター試験にメスが入りました。

センター試験を廃止し、記述式問題を導入することにより、「思考力・判断力・表現力」を身に付ける勉強をさせよう、と意図しているのです。

文部科学省のホームページには、このような文言があります。

共通テストは、大学入学希望者を対象に、高等学校段階における基礎的な学習の達成の程度を判定し、大学教育を受けるために必要な能力について把握することを目的とする。

このため、各教科・科目の特質に応じ、知識・技能を十分有しているかの評価も行いつつ、思考力・判断力・表現力を中心に評価を行うものとする。

この改革がどこまでうまくいくのかについては、まだまだ未知数なところはあります。

ただ、すでに多くの大学において、大学入試は多様化し始めていますし、この大学入試改革の流れを受けて、中学入試・高校入試で記述式を重視する学校が目立つようになるなど、入試全体が変化を始めています。

早稲田大学が今年の5月30日に発表した「2021年度入学者の入試から実施する改革」の全学部共通の事項に、以下の内容が書かれていました。

すでに現⾏の⼀般⼊試問題でも、単なる「知識」だけではなく、 「思考⼒・判断⼒」および 「表現⼒」を必要とする問題を出題しています。

こうした出題についてさらに⼯夫を加えて、 ⾼校までの学習をより適切に評価できるように努めてまいります。 それに加え、Web出願時に、 「主体性」 「多様性」 「協働性」に関する経験を記入(注)してもらうこととします。

(注) 学校が作成する調査書に記載するのではなく、受験生本人が自分自身の経験を振り返り、 文章化してもらいます。記入は出願要件としますが、得点化はしません。

Web出願時の「経験の記入」に関しては、得点化はされないとはいえ、今後、新しい「学力の3要素」を意識して学び、さらに記述式の課題にも取り組んでいくことは、避けて通れないことがわかります。

「思考力・判断力・表現力」を鍛えるためには

「答えが一つに定まる問題」を解くのは、そんなに難しいことではありません。

それを解くための勉強・対策もしやすいものです。

しかし、そうした問題に慣れてきた人が、記述式問題のような「答えが一つに定まらない問題」を解くと、最初は戸惑いが生じます。

どのようにして「思考力・判断力・表現力」を鍛えればよいかというと、

良質な問題にチャレンジし、自分の頭で考え、手を使って実際に書いて、それを添削経験豊富な他者に添削してもらうこと

に尽きると思います。

ご案内になりますが、当塾でも、こうした学びができる講座を用意しています。

今年の3月からスタートした「新大学入試対策講座」は、まさにこの「思考力・判断力・表現力」を鍛えるための講座です。

高校1年生の段階でも取り組める良質な問題を選び、取り組み方をレクチャーし、実際にチャレンジしてもらい、添削も行っています。

「思考力・判断力・表現力」は、一朝一夕に身につくものではありません。

そして、これらは大学入試を超えて、人生に役立つ学びでもあります。

「新大学入試対策講座」に興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

学習塾Dear Hope 代表 英語講師・キャリアコンサルタント 伊藤智子