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文理選択:理系はやめておいたほうが良い?

Posted by 伊藤 大幸 on
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文理選択:理系はやめておいたほうが良い?

こんにちは。品川区 武蔵小山より徒歩4分
学習塾Dear Hope 数学担当の伊藤です。

すっかり肌寒くなって、今年も受験シーズンが近づいてきたな、と感じる今日この頃です。

さて、高校1年生の皆さんは、ちょうど文理選択を迫られている時期かと思います。

 文理を決めるにあたっては、将来に就きたい仕事、今の得意科目、行きたい学部など、いろいろな基準が考えられます。

 迷いなく決められた皆さんもいらっしゃると思いますが、どっちにしようかとギリギリまで迷っている方も多いのではないでしょうか。当塾でも、文理選択についての相談が多くなっています。

通塾をきっかけに、数学が思った以上に伸びたことにより、理系も選択肢に入ってきたという塾生さんもいて、嬉しいことでもあります。

そこで今回は、文理選択についてのちょっとしたお話をしたいと思います。

具体的には、数学IIIを恐れて理系を選択することをためらっている皆さんに向けて、数学・物理の受験指導をしている私の視点で、お話したいと思っています。

数Ⅲは、そんなに難しい分野なのか

 理系を選択しようかどうかと迷っている生徒さんのお話を聞いていると、学校の先生から、

「理系は、数学IIIがあるから今の成績じゃダメなんじゃないの?」

とか、

「数学IIIまであるけどできるの?」

などと、数学IIIをネタに脅されるケースが多いことに、少し驚いています。

この点について、私は次のように考えています。

まず、数学IIIには、高度な内容が確かに含まれます。しかし、順序正しく学習を進めていけばきちんとマスターできます。理解を拒絶するような内容ではありません。というか、数学IA、IIBにも難しいテーマがありますから、それを思えばIA、IIBと大して変わりません。

例えば、数学IIIの学習内容の6~7割を占める「微分・積分」は、数学IIで学習する内容をさらに深めていくものです。数学IIでは、整式(xの2乗や3乗など)が対象ですが、それを三角関数や指数関数などに拡張したものになります。したがって、解析の対象は広くなりますが、考え方は数学IIからそれほど変化するわけではありません。

数学IA、IIBの範囲を学習する際に、少しなりとも「楽しい」という感覚があるなら、きっと数学IIIもついていけるでしょう。数学IIIが、IA、IIBとは全くの別モノであるという印象を受けることはないと思います。

数Ⅲで苦しくなる勉強のやり方とは

一方、数学(IA、IIB)の学習を、「とりあえず解法パターンの暗記で乗り切ろう」、「どうしてこういう解き方をするかは分からないけど、とりあえずテストで出るから覚えちゃえ!」という丸暗記のスタンスで行ってきたのであれば、数学IIIをマスターするのは難しいかもしれません。

もっとも、そういう方なら、迷わず文系を選択されるのかもしれませんが・・・。

数学の学習では、暗記もある程度必要だと思いますが、各単元の考え方をしっかりと理解していくことが重要であり王道だと思います。なぜなら、「考え方」の理解は、さまざまな解法を系統的に、かつ効率的にマスターすることにつながり、さらには、これまで解いたことがない問題が出題された際に、解法の着想を得るよすがになるからです。

数学の学習を表面的な記憶に頼ろうとするならば、数学IA、IIB、IIIを通して学習する膨大な解法パターンに嫌気がさしてしまうかもしれません。しかし、興味を持ってひとつひとつ理解しながら学習を進めていくならば、数学IIIは恐れるに足りません。

自分は文系だと思っていたけど、今になって、理系もいいかもしれない、、、と迷っている皆さんは、おそらく、数学の勉強を肯定的に捉えているケースが多いのではないかなと想像します。そうであれば、数学の勉強に自律的に取り組んでいけるでしょうから、「ならば数学IIIは大丈夫」、だと思います。

というわけで、文理選択で迷った際に数学III(あるいは物理など)で脅かされても、自分の学習のやり方を振り返ってみた上で、必ずしも真に受けない方が良いのではないかな、というお話でした。

数学や物理の成績をもっと伸ばしたいという方、自分の可能性にチャレンジしてみたいという方は、ぜひ当塾にお問い合わせください。

何かの参考になれば嬉しいです。

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それでは今日はこのへんで。