【私の東大合格体験記②】 まだまだ間に合う!! 直前期の「短時間で勉強を仕上げる」方法
おはようございます!全国オンライン/品川区武蔵小山
学習塾Dear Hope塾長 伊藤智子です。
今日は「受験までに勉強が間に合わない!」と思っている受験生に向けて書きます。
私が実践した「猛スピードで仕上げる方法」です。
なぜ、この話を書くのか。それは、まだまだ諦めるのは早いからです。
「できれば行きたい大学、目標があるけれど、もしかして、無理なのでは?もう時間も限られている・・・」そんな風に少し弱気に思っている人はいませんか。
そんな人に対して、「まだまだ時間はある。今、エィッとやる気を出すことで、十分に未来は変わる!」そう伝えたいと思っています。
以下に、センター直前期、二次試験直前期の順で書いていきます。
ピンチだったセンター試験直前期
前回、【私の東大合格①】完璧な対策はできないが、合格点を取る対策はできるのなかで、私自身、センターの直前まで、いろいろな科目の勉強が間に合っていなかった話を書きました。
たとえば、センター試験で使う生物IBについては、Bの範囲を全く見たことがない状態のまま、結局12月を迎えました。(当時、理科は文系も理系も同じ問題でした。)
それから、実はセンター世界史の1900年代以降に手を付けられず、模試でも自分での過去問演習、センターパックなどの演習でも、センター試験4日前まで、70点台を1度も超えたことがありませんでした。
最近、東大では年度によっては足切りが課されない科類もありますが、当時は足切りに引っかからないように、安全ラインである9割を取る、というのは大事な目標でした。
東大受験の足切りとは:二次試験の倍率を約3倍にするために、3倍を超える応募があった場合には、センター試験の点数の上から順に受験資格を与える制度です。応募が約3倍を超えなかった場合は、実施されない年度、科類もあります。
9割取らなきゃいけないのに、「見たことがない分野」が残っているという事態!
でも一方で、センター足切りを突破すれば、合否を握るのは二次の得点なわけで(東大の場合、センター試験の点数は、かなり圧縮されて二次の点数に加算されるという仕組みです。)、二次対策が気になって、センター対策に注力できませんでした。
東大受験のセンター圧縮とは(2017年時点):センター試験の900点満点を110点に圧縮します。その点数を二次試験の440点満点に加算して、最終的な合否が決まります。つまり、二次試験の比重が重く、センター試験で多少失敗しても、二次試験で挽回できる可能性があります。一方で、上記の通り、足切りもありますし、「1点」が合否を分ける世界なので、センター試験を侮ることはできません。
そんな私でしたが、勉強の仕方を変えて、ピンチを乗り越えました。
今日は、「短時間で、一気にレベルを上げる」私なりの方法を伝授します。(おもに暗記科目に使えます。)
短時間で勉強を仕上げる方法
事前に用意するもの:教科書(または、基本的なことがきちんと解説されている教材)と、過去問・あれば予想問題集
あとは1日最低5時間くらいのまとまった時間!
※一気に、その科目(分野)に浸ることが大事!浸るためには、できるだけまとまった時間を取ると効果的。
やり方
時間があるときは、「少しずつ教科書を読んで、覚える。」⇒「問題を解いて、理解を確認し定着させる。」という流れが一般的だと思います。
基本的には変わらないのですが、「少しずつ」ではなくなります。
①マスターすべき範囲の全体像をつかむ(目次などを利用して、これから何を勉強するのかの大枠を頭に入れる。)
②細切れにせず、できるだけ一気に全範囲を見渡す(丁寧に覚えながらというより、とにかく情報を目に入れて、その分野に自分を浸らせるイメージ。)
ここでちょっと解説。新しい分野を勉強するとき、「知らない単語」「よくわからない内容」に触れると、立ち止まってしまうことが多いです。普段の勉強なら、そこをじっくり理解し、次に進むほうが良いのです。でも時間がないときは、立ち止まらずに「未知の用語に、まずは見慣れる」つもりで、とにかくどんどん先に進みます。
③該当分野の過去問や予想問題を解き、解いて⇒〇付け⇒教科書に立ち返って覚える。また解いて⇒〇付け⇒教科書に立ち返って覚え…を繰り返す
ただ教科書を読んでも記憶につながりにくいのですが、問題という形で刺激を受けると、覚えるきっかけが作られます。問題を解くことを通して、はじめて教科書の内容が理解できることもあります。さらに、頻出の内容も分かります。
個人的には、②がポイントかな、と思います。知らない用語・理解できない内容って、先に進む気持ちを萎えさせるんですよね。
私自身が「わからないことがあると立ち止まってじっくり考え、調べ、解決してから次に進む」というタイプでした。
でも、もうどうしようもなく時間がなかった時に、必要に迫られて編み出した上記の方法が、非常に効果的でした。
世界史は、センター試験直前の3日間は、ほぼすべての時間を世界史につぎ込んで(各日10時間近く)、上記の通りにやりました。
その結果、3日前の時点で70点台を超えたことがなかった世界史が、前日、90点を超えるレベルに到達しました。
書いていて、あまりにギリギリすぎて、もう終わったことなのに、本当にヒヤヒヤします。
(で、実際、本番でどのくらい点が取れたんだ?という話ですが、結局、生物は87点、世界史は95点取れたので、自分としては大成功でした。)
ちなみに、社会人になってからの資格試験の勉強は、この方法で乗り越えました。特に社会保険労務士の勉強は、膨大な量の法律が試験範囲なのですが、私にとってはすべてが知らない用語・内容の法律。それをひたすら覚えなくてはならなかったときに「未知の用語に、まずは見慣れる。」という作戦が非常に役に立ちました。
東大 二次試験 直前期
センター試験を終えて、疲れて高熱を出したあと、エンジンをかけるのがやや大変ではありましたが、とにかく二次形式の問題に触れるようにしました。
具体的には以下のような内容です。
- 東大模試の解きなおし
- 高3の1年間で取り組んだ通信添削(Z会)の解きなおし
- 高3の1年間で受講した春期講習、夏期講習、通常講習などのテキストの解きなおし
- 過去問演習
- その他、知識の再確認で古文単語・漢文句法・世界史、地理の教科書の見直し
ちなみに、当たり前ですが、上記のことをすべて完璧にやったわけではありません。
科目ごとに強弱をつけながら、「ここは見直しておきたい」「点数を伸ばしたい」と思う部分を優先的にやりました。
私は講習への参加も少なく、東大模試も4回しか受験していませんので、絞りやすかったと思います。
気を付けたのは、「毎日、すべての科目に触れること」
これは、「明らかにピンチな科目がある!」という人には当てはまらないかもしれません。また、「3日間単位で、すべての科目に触れる」など、別のやり方があると思います。
私の場合は、上記の通りセンター試験直前は例外的に世界史に賭けましたが、日ごろから「満遍なく」というスタイルがあっていました。それぞれの科目の勘を鈍らせないよう、毎日、何らかの形で、すべての科目に触れるようにしました。
まずは目の前の1問をモノにする
「知識の量がハッキリ点数に表れやすい」センター試験に比べて、記述メインの東大の二次試験は、ある程度勉強した人にとっては、「これをやれば必ず点数が伸びる!」という、わかりやすい勉強内容が特にない世界です。
逆に言えばやることは無限。
そのため、取り組みにくさを感じることもあるかもしれません。
でも、「まず目の前の1問」を自分のモノにする、という気持ちで、1問1問大切に取り組んでいけば、それがそのまま、あなたの力になります。東大二次試験は、焦って大雑把に対策しても、いいことはありません。深呼吸して、じっくり問題に向き合っていきましょう。
次元を上げて勉強すれば、まだまだ間に合う!
以上、正直に、ギリギリだった私のセンター直前期と、その中で効果的だった勉強法、および二次直前期について書きました。
繰り返しますが、書いた理由は、「まだまだ時間がはあるよ!!」と言いたいから。
「もう自分は間に合わない。第2志望でもいいや。」と思っている人。
いや、本当に、第2志望でいいなら、それはそれでよいのですが、「頑張りたいけど、無理なのかな」って弱気になっている人がいたら、ここで弱気になって第一志望を遠慮するか、それともめげずに奮起するかが、本当に分かれ道になります。
最後の模試が終わってからが、本当の勝負です。
でも、次元を上げて勉強すれば、まだまだ未来は変わります!頑張っていこう!
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この記事を書いた人:
学習塾Dear Hope代表 東大卒英語講師・キャリアコンサルタント 伊藤智子