こんにちは!学習塾Dear Hope 代表の伊藤智子です。
この春、東大理科Ⅱ類に現役合格した塾生に会いに、駒場キャンパスに行ってきました!そこで合格者インタビューをさせていただきました。
E判定からの東大現役合格
インタビューに応じてくださったのは、東京大学理科Ⅱ類に在籍する天野麟太郎さんです。
東大合格につながった勉強の秘訣、勉強の際に大切な態度、直前期の過ごし方の注意点などを語ってもらいました。
彼との出会いは高2の9月。そこから、東大受験直前の2月22日まで、ずっと私の英語指導を受けてくれました。
思い返せば、彼は決して余裕の状態で東大受験に臨んだわけではありません。むしろ、模試の判定や点数など、客観的な数字を見る限り、東大合格は最後まで遠そうに思えました。模試は直前までほぼE判定でした。
けれど、このインタビューを読めば、合格すべくして合格したことが分かると思います。
合格すべくして合格する、その勉強法とは?
ぜひインタビューの内容を参考にして、読者の皆さんそれぞれの、自分の成功の道を切り開いていってください。
学校の友達に勧められ、入塾
ー 今日はインタビューに応じてくれてありがとうございます!まずは、通塾のきっかけを教えてください。
高校に入ってから英語が伸び悩んでいるのがネックでした。もともと学校の友達から先生の塾を勧められていたので気になっていましたが、高2の夏までは部活が忙しく、通塾できませんでした。部活が終わる高2の秋から通い始めました。
ー 通ってみて、どうでしたか。
英語がすぐに伸びました。その後もずっと伸び続けました。高2の9月の入塾の時は、センターがマックスでも120点しか取れなかったのに、高2の1月のセンター同日模試では180くらいになりましたからね。
伸びた秘訣は、文法をはじめから丁寧にやってもらったことだと思います。高校に入ってから、学校では文法を体系的に扱わなくなって、基礎的な知識もあやふやになっていました。
いきなり難しいものに取り組む前に、きちんとセンターで点を取れるレベルから固めてもらったのが良かったと思います。
ー たしかに、まず最初に3か月で文法すべてを終わらせましたよね。東大を目指したのはいつ頃ですか。
高校に入って、大学について考え始めたころからです。はっきりとは、高2の時くらいだと思います。なぜか根拠のない自信があって、東大に行けるのではないかと。自分の力でどのくらいできるかを試してみたかった、というのもありました。
ー 根拠のない自信があったんですね。でも、模試はずっとE判定でしたよね。自信がなくなったり、モチベーションが下がったりしたことはなかったですか?
いや、やるべき勉強をやっていないことは分かっていたので。自分の課題は見えていて、その課題がクリアしていない状態でE判定でも、それは仕方ないよな、という感じでした。
モチベーションについて考えすぎず、ただ目の前のことをこなす
ー モチベーションの維持について、コツや工夫はありましたか?
モチベーションとか、あまり考えていなかったです。受かるとか落ちるとか考えずに、とにかく目の前の勉強をただやる、という感じでした。
振り返れば、本当にちゃんと勉強した、と自分でも思えるのは受験直前の12月くらいからです。秋にいろいろな模試を毎週のように受けすぎて、体力的にもかなり疲れてしまって、だれてしまいました。
そんな様子を見て、初めて父親に怒られて。そこから切り替えてやりました。
ー 直前期、ものすごく集中してやっているなあと思っていたけれど、そんなことがあったんですね。怒ってもらって、感謝ですね。
いや、もう本当に感謝ですね。「落ちたらどうしようとか、受かるかどうかとか、そういうことを何も考えずに勉強しろ」というのは父親の言葉です。とにかくそうやって、坦々とやるようにしました。
合格の秘訣は、基礎の徹底
ー 合格の秘訣は何だったと思いますか。
ちゃんと基礎をやったことだと思います。僕は理系なので、数学、物理、化学などは、教科書傍用問題集のような簡単な典型問題集を3~4回は繰り返して固めました。
ー 基礎を大事にする、というのは、まさに当塾でいつも言っていることです。それを実践したんですね。
はい。数学なら、問題を見た瞬間に「あのパターンだ」とわかる問題を200題くらい作るイメージです。
自分の勉強で過去問など難しい問題に本格的に取り組んだのは、センター後でした。(注:塾では高3の初めから取り組んでいましたし、センター前に過去問を全くやっていなかったわけではありません。)
学校の先生も「とにかく基礎を大事にしろ」とおっしゃる方が多くて。素直にそのアドバイスを聞きました。
ー 受験を通して得たものはなんだと思いますか。
まずは集中力です。
それから、自分のマネジメントについて学びました。どうしたら目標に向けて自分をもっていくことができるか。
自分の場合は、まじめにコツコツ計画を立ててやるよりも、ある程度自由にやってくほうが向いているな、といった感じで、自分をどうマネジメントしていくか、考えながら勉強しました。
あとは、ものごとは、堅実に基礎からやったほうが良いということも学びました。
ー 東大受験の本番では、特に英語の得点が良かったと連絡をいただきましたよね。
はい。受験の時の英語の成績で英語の授業のクラス分けがあるのですが、おかげさまで上位3分の1に入ることができました。
やっぱり入塾した時、まず文法をイチから、細かいところまで丁寧にやってもらえたのが良かったです。過去問演習に入ってからも、隅から隅まで、理解していないところを残すことなく解説してもらったのが良かったです。
少人数なので、分からないところをその場ですぐに質問できたので、曖昧なところを残さずに勉強できました。
英語については、ほとんど塾の勉強がメインでした。
(天野君が取り組んだ塾のオリジナル教材)
ー 大学生活はいかがですか?
いま、理科Ⅱ類のドイツ語選択クラスにいるのですが、クラスメートがすごくいい人たちで。
試験の時など、必死に勉強していることを変に隠したりせずに、「一緒に勉強しよう」という雰囲気ができているので、自分もその仲間に混ぜてもらって、勉強しています。
将来のことは、まだ分かりません。もともと情報生命に興味があり、東大の理科Ⅱ類を目指したのですが、大学に入って、やりたいことや興味の幅が広がりました。
いまはいろいろなことの興味を持ちつつ、将来の道を探している感じです。
勉強で成果を出す秘訣
ー 最後に、大学受験を目指す後輩たちにアドバイスをお願いします。
はい、分かりました。
①まずは変なプライドを持たず、基礎を大切にすることが一番だと思います。
②次に、人の言うことはちゃんと聞くこと。例えば、学校や塾の先生に勉強法についてアドバイスされたら、たとえ「自分はこう思う」という考えがあっても、まずは素直にやってみることが大事だと思います。
自分の我流でやっても、あまり伸びないこともあると思います。先生たちは、過去に何人もの生徒を見てきているので、自分の我流よりも、アドバイスの中身が深いに決まっています。
やってみて合わなかったら、やめればよいですが、まずはやってみることをお勧めします。
③本番のことですが、本番であることを変に意識せず「いつも通りに問題を解く」ことが大切だと思います。
自分も、試験が始まるまでは緊張もしましたが、解き始めたら、スッといつも通り問題を解いている感じになれました。
④自分は受験が終わるまでスマホは持ちませんでした。受験が終わってからスマホを持ちましたが、いまから思えば、それも良かったのだと思います。
⑤模試の受けすぎには注意したほうが良いです。高3の秋に毎週のように模試を受けすぎて、疲れてしまいました。明らかに、受けなくていい模試まで受けていたと思います。疲れてモチベーションまで下がって、勉強に集中できなくなってしまったので、模試はよく選んで受けたほうが良いと思います。
その教訓があったので、本番で、受験校を極力絞ったのは良かったと思います。
ー とても参考になるお話をありがとうございました!
天野君、改めて、東大合格、本当におめでとうございました。
「自分で考える力」と「人の話を聞く素直さと謙虚さ」
冒頭で、私が「合格すべくして合格した」と書いた理由は、主に2点です。
1つ目は、基礎の徹底を重視したこと。
難関大を目指す際に、難しい問題ばかりに気を取られてしまう人がいます。難しい過去問や難しい問題集をやることで、難関大の対策をしている気分を味わう人もいます。しかし、どんなに難しい問題も、基礎の組み合わせなのです。
基礎を徹底的に理解することで、難問を解く土台が作られます。
その勉強法を素直に実践でいきたことが、成功の秘訣だったと思います。
2つ目は、人の話を聞く素直さや謙虚さを持っていたこと。
インタビュー中の言葉にもありますが、「我流を通すよりも、経験豊富な先生の話をまずは素直にきいて実践してみる」という態度を持っていたことも、成功の要因だったと思います。
受験生に与えられた時間は限られています。その中で、いかに効果的な勉強をし、成果につなげるかを考えたときに、アドバイスを謙虚に聞く耳を持ったほうが良いことが多いです。
(ただし、イチ先輩の話などは参考程度に聞いたほうが良い場合も多いです。)
一方で、受験勉強を通して「自分のマネジメント」を学んだとの言葉にもあるように、自分に合う方法を自分でしっかり考えることも怠りませんでした。
アドバイスの中には、自分に合わないものや、不適切なものもあるかもしれません。だから、どれを選び、どの程度実践するかは、自分で考えて判断することも大切ですね。
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今日のインタビュー記事はいかがでしたか。
自分の勉強の仕方や態度を振り返って、参考になると思うことがあれば、ぜひ、活かしていってください。
また、当塾の東大合格者の多くは、E判定からの合格を果たしています。勉強法の相談も行っていますので、お気軽にお問い合わせください。
インタビュー:伊藤智子 / 撮影:伊藤大幸
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この記事を書いた人:
学習塾Dear Hope 代表 英語講師・キャリアコンサルタント 伊藤智子