勉強と姿勢
こんにちは。
品川区武蔵小山/全国オンライン
学習塾DearHope 数学・物理担当の伊藤です。
今日は、「勉強と姿勢」というテーマでお話ししたいと思います。
伸びない悩みを抱える人が持つ「癖」
私の立場上、成績がぜんぜん伸びないという悩みを抱えた生徒さんにたくさんお会いしてきました。成績が伸びないと、勉強に対するモチベーションも上がらず、その結果ますます成績が低迷してしまう、という悪循環にはまり込んでしまいがちですよね。
これまでの経験から、そのような生徒さんの多くには、ある「悪い癖」があると感じています。
それは、勉強するときの姿勢が悪い、ということです。
ここで言う「姿勢が悪い」とは、だらっとした姿勢、具体的には、椅子の背もたれに寄りかかって背中が丸まっている姿勢を指します。
私個人としては、勉強するときの姿勢は非常に大切だと思っています。
なぜなら、 勉強するときには、思考力や記憶力を発揮するために高い集中力を維持しなければなりませんが、悪い姿勢は、その障害になってしまう と感じるからです。
実際に、姿勢の悪い生徒さんに数学の問題を解いてもらうと、字を書くのが遅いわ、計算も遅いわ、ミスも多いわで、こりゃいかん!と感じることがほとんどです。
ですので、当塾の授業では、高校生にもなって姿勢を注意されるのは嫌かもしれないとは思いつつ、姿勢は大切だと話しています。
スタートラインに立ったマラソン選手を思い浮かべてください。まさにこれから走り出すというとき,だらっとした姿勢でいるでしょうか?
違いますね。最高のパフォーマンスを発揮できるよう、リラックスしつつも一定の緊張感と高い集中力をもって号令を待っているはずです。
また、囲碁や将棋を対局している棋士の皆さんも、前傾姿勢で背中をスッと伸ばしていらっしゃいます。
これらと同様に、勉強するときも、リラックス感と緊張感とが良くバランスしていることが重要です。「よし!やるぞ!」という静かな闘志を湛えた状態、と言い換えてもよいでしょう。そのような気迫が無ければ、難しい問題を切り崩し、あるいはたくさんの知識を記憶することなど、できるものではありません。
良い姿勢とは…やり抜く性根の源
では、よい姿勢とはどのようなものでしょうか。
これについては、私の尊敬する教育者の森信三先生による明快な説明が講話録録にありましたので、以下引用します。
なぜ私が腰骨のことを言うかというと、いったん決心したことを必ずやり抜くという性根は、ここから出てくるからです。」
(森信三『講話録 真理は現実のただ中にあり』致知出版)
問題を解くときには、「絶対に解いてやるぞ!」という気合が必要です。
私も、普段、勉強するときは、腰骨を前に出し、背筋をピンと伸ばしつつやや前傾姿勢(臨戦態勢)で問題に向かっています。
森先生の説明するとおりの姿勢をとると、眉間にパワーが集まってきて、頭の中がすっきりし、集中力が高まるように感じると思います。
勉強をする際には、何をどれくらいやるか、ということももちろん大切ですが、それ以上に、集中力が高まった良いコンディション(いわゆるα波の状態)で勉強に取り組むことが大切です。これにより、勉強した内容が圧倒的に記憶に定着しやすくなります。
ぜひ、集中力を高めて効率的に勉強するために、今日お話しした「姿勢」を意識してみてください。
それでは今日はこのへんで。
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